今野緒雪・作『マリア様がみてる　涼風さつさつ』（集英社発行）の設定をもとに、花寺学院を舞台にした祐巳と祐麒の姉弟入れ替わり物を書いてみました。
とはいっても、入れ替わった祐巳と祐麒の絡みは全然ないんですけれど。そちらを期待したかたには、悪しからずと申し上げておきましょう。

それよりは、花寺生徒会の書記であり、ＭＴＦでもある人物、アリス（有栖川）を積極的に動かして、アリス×祐麒の絡みを書いてみました。

わたしは以前には『マリみて』風のオリジナル作品（『いとしき歳月』の冒頭部をアレンジしています）である『天神様がみてる』という作品を書いたことがあります。
けれども、本格的な『マリみて』パロディーストーリーはこれがはじめてです。

実はこの作品、わたしの同人サークル「民輝書房」が、オンラインにさきがけて紙の同人誌（コピー本）で発表しております。
今年４月１１日に行われた、女装＆性転換少年オンリー同人誌即売会「計画３」で初頒布して、その後も「コミックレヴォリューション」や「サンシャインクリエイション」などの即売会で頒布しました。
そちらのほうもお読みになられたかたがた、どうもありがとうございました。
そのバージョンを数箇所修正してオンラインにアップしたものが、この『涼風さつばつ（初期版）』です。

タイトルに『初期版』とついてはいますけれど、すぐに改訂版をオンラインで発表する、という意味ではありません。
わたしは、来たる８月の夏コミ（「コミックマーケット６６」）に、大きくストーリーを変更した『涼風さつばつ（本格版）』を、印刷所の印刷・製本による文庫本として頒布することにいたしました。
（夏コミでのサークルスペースは８月１５日（日曜日）の東Ｑ−１４ａ「民輝書房」です。よろしかったらぜひいらしてください）
こちらは『初期版』に大幅加筆しただけではなく、ストーリーの前提にも変化があります。花寺の学園祭会場で祐巳と祐麒が入れ替わることと、アリスと祐麒の絡みがあること以外はまるで別物といえるかもしれません。
そこで、従来型のほうは、オンラインにアップすることでより多くのかたに読んでいただこうと考えまして、同時に『初期版』というタイトルをつけたのです。『本格版』のＰＲという意図もありますが（苦笑）。
「計画３」などの即売会で従来型のほうをお買い上げくださったかたがた、あらためて申し上げますが、どうもありがとうございました。そのときのお代は、紙代＆オンラインに先行して読めたお代ということでお許しください。

文字の背景が白くなっているのは読みやすさと大段落分けを考慮したものです。ご了承ください。

(20041031追記）
『涼風さつばつ（増補改訂版）』のほうもオンラインで公開いたしました。ぜひそちらもどうぞ。